IL-6/リンパ球比が、COVID-19の急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の予測には最も優れている

Internal Medicine II, San Giuseppe Hospital, Empoli, Italyらのグループは、IL-6に対するリンパ球数の比(IL-6/Lym)が。SARS-CoV-2感染に起因する急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を伴う重症化予測に高い能力を持っていることが確認されました。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8660176/

SARS-CoV-2に起因する肺炎におけるIL-6/Lym比のAUC(0.797、95%CI:0.738–0.848)は、分析された他のすべてのバイオマーカーと比較して最も高く、IL-を除いてその有意差は顕著でした。

COVID-19のARDSの正確な病態生理学的メカニズムはまだ不明確なままですが、多くの研究により、高レベルのIL-6と低リンパ球数がCOVID-19のサイトカインストームと免疫応答のバイオマーカーであることが示されています。この2つのバイオマーカーをそれらの間の比率として使用することで、それらを単独で用いるよりもより高い予測力を得ることができます。
COVID-19患者では、好酸球/リンパ球(Neu/Lym)比、血小板/Lym比、Lym/CRP比、リンパ球/単球比、好酸球/リンパ球比というような形でリンパ球数が多用されています。一方で、最近、IL-6/Lym比が、COVID-19患者の興味深い予後マーカーとして提案されてきていました。