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糖鎖プロファイラーと糖鎖プロファイリング解析ソフト

レクチンマイクロアレイを用いた糖鎖プロファイリング:糖鎖プロファイラー

GlycoStation® Reader 2300 (GSR2300)

世界で最も高感度な糖鎖プロファイラーです。糖鎖プロファイラーは、マイクロアレイスキャナーの一種ですが、エバネッセント波蛍光励起を用いることで、糖鎖とレクチンと言った弱い分子間相互作用を非破壊で検出し、簡単に糖鎖プロファイリングをおこなうことができることを強調する為のネーミングです。糖鎖プロファイラーという名の通り、レクチンマイクロアレイを前提にして開発されたスキャナーであり、比較糖鎖プロファイリングに絶大な力を発揮します。もちろん、糖鎖アレイも同様に非破壊でスキャンすることができます。因みに、GlycoStationは、エムックの登録商標です。

参考文献)Evanescent-field fluorescence-assisted lectin microarray: a new strategy for glycan profiling、久野敦、内山昇、久野しおり、江部洋二、高島正剛、山田雅雄、平林淳、Nature Methods (2005)

日本発の技術で糖鎖解析の世界スタンダードを目指す

糖鎖解析を加速する超高感度で迅速なスキャナーの開発(産総研との共同開発)

GlycoStation® Reader 2300 (GSR2300)が現在のHighend糖鎖プロファイラーとなります。GlycoStation® Reader 2200 (GSR2200)は、GSR2300とは兄弟機であり、現在はGSR2300に統合しています。GSR2300は、初代のGSR1200と比べますと、相反するふたつの機能(高感度と高速スキャン)が両立していることが特徴であり、GSR1200以上の高感度を出しながら、僅か15秒でマイクロアレイをスキャンすることができます。一般的なマイクロアレイ用スキャナーが、10分前後のスキャン時間を要することを考えれば、世界最速の超高感度糖鎖プロファイラー(スキャナー)ということができましょう。低ノイズの特徴を生かし、信号レベルが小さい領域でも線形性が高く、ダイナミックレンジも広がっています。

是非、GSR2300の高感度な高速スキャンを体験してみてください。速さに慣れると、もう遅いスキャナーには戻れません。GSR2300は、そんな異次元の体験をあなたにお届け致します。

GSR2200/2300の高速スキャン

GSR2300の基本仕様

特殊GTレンズ
  • エバネッセント波蛍光励起:弱い分子間相互作用を非破壊で高感度検出
  • Cy3, Cy5, FITCに標準対応:最大8種類の蛍光フィルター搭載可能
  • 超高感度:細胞3個で糖鎖プロファイリングが可能
  • 低ノイズ:従来機種GSR1200に対して最大60倍S/N比アップ(サンプルに依存)
  • Digital Binning機能搭載:2×2 mode, 4×4 mode
  • 超高速スキャン:15秒(Digital binning使用最高感度時)
  • スキャンエリア:標準 12mm x 65mm、最大 24mm x 65mm、デフォールトのスキャンエリアはLecChipのフォーマットに合わせて12mm x 65mmとなっていますが、LecChip以外をスキャンされる場合に、スキャンエリアを最大24mm x 65mmに仕様変更することが可能です。本操作は、GSRの動作定義ファイルを書き換えることで可能になります。特に装置のメカ的な変更が必要になる訳ではありません。
  • 解像度:6.5um、高密度なアレイに対しても十分な解像力を持っています。
  • 画像フォーマット:TIFF、JPEG、BMP
  • サイズ:440x592x585mm
  • 電源:マルチ電源対応(100V ~ 240V)
  • 重量:67kg
  • 定期的な交換部品:メタルハライドランプ(1,500時間毎)
  • 希望小売価格:お問い合わせください

スキャン画像の実際:高解像度と低歪

本機では、これらの仕様を満たすため、光学系が一新されており、独自の高NA・高視野のGTレンズが搭載されています。GSR2300の基本性能関する詳細な説明を下記リンクページに記載するとともに最新論文のリンクをご参考致します。

上図は、解像度の高さを示すために、微小な汚れが付いた欠陥アレイをスキャンしたものですが、10umを下回る微小な汚れまで明瞭に選別できる解像度を持っています。

GSR2300の基本性能に関する詳細補足説明

参考文献)GSR2300の超高感度特性に関する最新論文、An improved evanescent fluorescence scanner suitable for high-resolution glycome mapping of formalin-fixed paraffin-embedded tissue sections, Patcharaporn Boottanun, Chiaki Nagai-Okatani, Misugi Nagai, Umbhorn Ungkulpasvich, Shinjiro Yamane, Masao Yamada & Atsushi Kuno, Analytical and Bioanalytical Chemistry (2023) 本論文中では、GSR2300は、mGSR1200-CMOS scannerと呼ばれています。


小型・超高速・高感度糖鎖プロファイラー

この度、GlycoLiteの次世代機、GlycoSuperLiteTM 2200(GSL2200)が登場しました。従来のGlycoLiteは既に製造中止となり、外観と性能を大きく改善しての待望の糖鎖プロファイラー普及機となります。詳細な糖鎖構造解析よりも、糖鎖修飾の変化の様子を比較糖鎖プロファイリングで手短に知りたい、この目的にぴったりです。

GlycoLite 2200 製造中止
GlycoSuperLiteTM 2200 (GSL2200)

本機は、高NAの5.5倍の縮小光学系を採用しており、レクチンマイクロアレイの蛍光画像をスキャンレスで一瞬に取り込むことができます。その為、超高速なスキャンが可能であり、10秒以下のスキャン時間を実現することに成功しています。世界最高速のエバネッセント波蛍光励起の糖鎖プロファイラーと言っても間違いではありません。実際にご使用になると、スキャナーという概念には当てはまらないその高速性に驚愕されることでしょう。しかし、この高速スキャンでも感度は犠牲にされておらず、検出限界感度=2ng/mLを実現しています(しかし、GSLの感度はGSR2300には到底及びません)。縮小光学系の採用によって、解像度はそれなりに低下していますが、500um前後のピッチのマイクロアレイであれば、問題なくスポットの同定と解析が可能です。装置の小型化も進み、本体重量は10kgとなり、従来のGlycoLiteの半分以下の軽さも実現されています。

  • エバネッセント波蛍光励起:弱い分子間相互作用を非破壊で高感度検出
  • 蛍光色素:Cy3単色
  • 高感度:LOD=2ng/mL
  • 超高速スキャン:10秒(最高感度時)、133msec(最速)
  • スキャンエリア:標準 25mm x 75mm、スライドグラス表面をフルカバー
  • 画像フォーマット:TIFF、JPEG、BMP
  • サイズ:350x280x350mm
  • 電源:マルチ電源対応(100V ~240V)
  • 重量:10.4kg
  • 希望小売価格:お問い合わせください
GSL2200の感度特性、LOD=2ng/mL

購入された方がお得になります

この高性能を、GSR2300の1/4以下、従来のGlycoLite 2200の半額以下というお手頃価格でご提供できます。GSL2200をご購入になり、ご自身の研究室で糖鎖プロファイリングを実施される場合と、受託解析サービスをご利用になる場合では、ランニングコスト(約3,000円/サンプル)を考慮しても、サンプル数が数十サンプルを超えてくると、ご購入された方がお得になります。

GlycoSuperLiteがリリースされました

 GSL2300, GSL2200, Discontinued GL2200 仕様比較

GSLの動作をご紹介:装置の電源スイッチはパネル前面にある。ONすると電源スイッチが赤色に点灯する。LecChip(レクチンマイクロアレイ)を専用のカセットに乗せて、カバーをしてから、装置内のステージにセットする。LED光源の輝度は、パネル前面のつまみでマニュアルコントロールが可能で、カセットを装填時には、光源輝度を下げ、スキャン開始時にはMAXに設定する。スキャン時間は超速であり10秒以下、しかし、感度は全く犠牲にしていない。縮小光学系の搭載により解像度は低下しているが、スポットは明瞭に同定され、実用上問題なくスポットの信号輝度の数値化が可能である。

市販されている一般的なマイクロアレイ用のスキャナーは、解像度が4 um~100 umです。殆どのスキャナーは、レーザースキャン型でして、これら機種の場合、解像度=10 um前後の設定で、スキャン時間は5分から10分が標準的な値です。レーザースキャン型の装置の場合は、解像度とスキャン時間は反比例しますので、解像度を上げると、20分、30分とどんどんスキャン時間が長くなります。

GSRの解像度は6.5 umであり、スキャン時間は、標準モードで最長80秒、最短=10秒です。
一方、GSLの解像度は35 umであり、スキャン時間は最長10秒、最短=133msecです。
これらの機種の解像度は一定です。

一般的なスキャナーとGSR/GSLとの最も大きな違いは励起方法でして、エバネッセント波蛍光励起を使っていることが最大の差別化要素です。

GSR/GSLのメリットとは、以下のように要約できます。
1.エバネッセント波蛍光励起を用いており、弱い分子間相互作用を非破壊で高精度に測定できること
2.高感度と高速スキャンが両立していること
3.スポットピッチが500 um~600 umであれば、GSLの解像度でも実質的に問題なく数値化が可能であること
4.人は速さに慣れると元には戻れないという事実です。

GSLの解像度

GSLの解像度は縮小光学系の採用によりGSRよりは低下していますが、実用上は、下図のようにスポットはきれいに分離されており、ToolsProでの数値化にも何ら問題はないことを付け加えます。画像取得に使用したアレイにはスポット形状に異常がありますが、画像取得のテストチップとしての使用にてご容赦をお願い致します。


糖鎖プロファイリング解析ソフト

本機に付属する糖鎖プロファイリング解析ソフトは、GlycoStation® ToolsProであり、現在はVer3.0が最新仕様となっています(略称、ToolsPro Ver3.0)。その主な仕様は下記の通りであり、糖鎖プロファイリングを行う上で必要な機能がまとめられた非常に使いやすい解析ソフトとなっています。

  • 標準の45レクチン・7ウエルのフォーマットに加え、90レクチン・3ウェル、18レクチン・14ウエルの新規フォーマットにも対応
  • 蛍光画像(TIF形式)を読み込み、グリッドを発生させて、各スポットの輝度を数値化(16bits)
  • Backgroundについては、Local Background modeとGlobal Background modeを切り替えて使用可能
  • 異なる感度条件で取得された2枚以上の画像を用いて、ゲイン統合(Data Integration)を行い、飽和しているレクチンスポットの信号を補正し、高輝度側のダイナミックレンジを拡大
  • Binding curve(横軸にサンプル濃度、縦軸にNet Intensity)の描画により、最適サンプル濃度の決定が容易
  • 比較糖鎖プロファイリング解析図を描画(最大10比較)
  • 各種のデータ規格化法を搭載(Raw, Max Intensity, Average, Special Lectin)
  • 描画した図は、クリップボードを利用し、簡単にPowerPointなどへコピー可能
  • 描画した図の数値化データも、Excelにエクスポート可能
  • 統計解析ソフトやDeep Learningソフト(GlycoStation® SA/DL Easy)へのデータエキスポートも可能
  • レクチンマイクロアレイの各スポット位置のレクチン名も編集可能にて、如何なるカスタムチップにも即座に対応可能

本ソフトウェアーは、Dongle keyによって保護されています。

注意事項)旧ソフトウエアーであるGlycoStation® ToolsPro Ver1.5およびVer2.0は、Windows10、Windows8.1、Windows7らで動作いたしますが、Windows11ではセキュリティーレベルが上がった為、動作致しません。Windows11でToolsProをお使いになる場合は、Ver3.0をご使用下さい。(Cartoon Style)

旧ソフトのダウンロードリンク

GlycoStation ToolsPro Ver1.5-Ver2.0 Installer

Sentinel System Driver 7.4.2 Installer


ソフトウェアー

統計解析・深層学習ソフト (GlycoStation® SA/DL Easy)

Pythonらのプログラミング言語に知識がなくても、マウス操作のみで深層学習のニューラル・ネットワークを構築し、Deep Learningが行えます。入力データはCSVフォーマットを使用します。ユーザーフレンドリーに徹した簡易ソフトにて、AIの世界をご自身でお試し頂けます。

下記サイトよりSA/DL Easyのマニュアルを見ることができます。

SA/DL Easy Manual (日本語版)

応用例をひとつご紹介しましょう。
国立成育医療研究所のグループは、レクチンマイクロアレイの糖鎖プロファイリングデータにDeep Learning(深層学習)を組み合わせることで、細胞の違いを超高精度で判別できることを実証しました。

細胞の超高精度な判別を細胞を非破壊で行う

レクチンマイクロアレイには、GlycoTechnicaのLecChip Ver1.0(モリテックス・グライコミクス研究所が開発・上市)が使用されています。同レクチンマイクロアレイには厳選された45種類の天然型レクチンが搭載されており、2007年に上市以降、レクチンアレイのデファクトスタンダートとして世界中で広く使用されています。Deep Learningは、ご存知のようにAIの一手法として色々な分野で応用が進んでおり、本研究ではGoogleのTensorFlowをバックエンドとし、Kerasをラッパーソフトとして使用しています。Deep Leaning の層構成は、入力層が45(レクチンの個数と同じ)、出力層が5(5種の細胞の判別を行うため)であり、隠れ層は1から5層であります。評価した細胞種は5種(Pluripotent stem cell, Mesenchymal stromal cell, Endometrial and ovarian cancer cell, Cervical cancer cell, Endometrial cell)であり、合計1,577サンプルを評価に用いています。得られた結果は驚異的であり、総合97.4%という高い判別能力を示しています。


研究開発消耗品

間葉系幹細胞およびEC細胞用培地

Poweredby10

2022年7月28日より、お取り扱い開始です。幹細胞用培地が4種類があります。ボトル1本からお取扱致します。 成長因子、抗生剤、血清(10%)を含んでますので、そのままご使用可能です。培地につきましては、下記の特殊培地(EMUKK-Series)も含めまして、国内のお客様のみへのサービスとさせて頂いております。培地は生ものですので、基本的に受注を頂きましてから調合致します。納期としましては、一週間ほどお待ち頂きます。なお、本商品は、当ホームページのShopより、クレジット決済等により購入頂けます。

商品名容量用途定価(内は、税抜き)
Poweredby10250mL間葉系幹細胞用DMEM25,300円(23,000円)
Plusoid-M250mL間葉系幹細胞用MSCBM37,400円(34,000円)
G031101250mLEC細胞用19,580円(17,800円)
M061101250mL間葉系幹細胞用21,450円(19,500円)
適用細胞は、医薬基盤研、理研BRCから入手可能にて、その推奨培地となっております
培地名適用細胞名
Poweredby10Yub621c, Yub621b, Yub621BMC, Yub622,Yub623, Yub10F, KUSA-A1, KUSA-H1, UE6E7T-1,KUSA-0, UE6E7T-2, KUM3, KUM4, UE6E7T-3, U3-DT, UE6E7TC-4, NRG, KUM9, UBE6T-6, UBE6T-7, UE7T-9, UE6ET-11, UE6E7T-12, UE7T-13, Yub631, Yub632, Yub633, UBET-15, UE6E7-16, Yub634, KUM6, KUM7, PL519, PL520, PL551SF, PL523, PL521, EPC-1, EMC100, EMC214, EM-E6/E7/hTERT-2, UtE1104, H-1A(H123), HAdpc-25-Bmi-1-TERT, HAdpc-26-E6-Bmi-1-TERT, HAdpc-28-E6E7-TERT, HAdpc-29-E7-TERT, H-1D(H162), UtE1104, Edom22, Yub2498c, Yub2502c, Yub2503c
Plusoid-MUCB302MSCs, UCBTERT-21, UCB408E6E7-31, UCB408E7-32, UCB408E6E7TERT-33, PL507, UCB408E7-TERT-34, PL508, PL509
G031101NCR-G1, NCR-G2, NCR-G3, NCR-G4
M061101Yub635, Yub637b, Yub636, Yub642p, Yub642, Yub637s, Yub462b, KUM10, KUM5, 9-15c, UC701, PL532, UC702, UC704, UC705, PL512, PL514, PL516, PL517, PL518
適用細胞は、医薬基盤研、理研BRCから入手可能にて、その推奨培地となっております

納期:木曜日までの受注にて、翌週の木曜日までに配送致します。
使用期限:製造後1ヶ月
保存条件:冷蔵推奨、冷凍は避けて下さい。

特殊培地

EMUKK-Series

市販されていない特殊培地を販売しています。下記に示す論文等で実績のある特殊培地です。

新製品リリース, 2021年3月6日: EMUKK-35 (特殊培地)繊維芽細胞用に特に適する.
新製品リリース, 2021年5月15日: EMUKK-05 (特殊培地)肝細胞用に特に適する,
EMUKK-15 (特殊培地)上皮細胞用に特に適する,
EMUKK-25 (特殊培地)間葉系間質細胞用に特に適する.

商品名容量用途定価(内は、税抜き)
EMUKK-05200mL肝細胞用に特に適する35,970円(32,700円)
EMUKK-15200mL上皮細胞用に特に適する33,880円(30,800円)
EMUKK-25200mL間葉系間質細胞用に特に適する31,460円(28,600円)
EMUKK-35200mL繊維芽細胞用に特に適する31,460円(28,600円)
適用細胞は、医薬基盤研、理研BRCから入手可能

納期については、上記間葉系幹細胞用培地同様に受注生産品になりますことから、2週間ほど頂くことになります。早めのご注文をお願い申し上げます。なお、本商品も、当ホームページのShopより、クレジット決済等により購入頂けます。

本特殊培地に絡んだ肝細胞と推奨培地に関する情報ページは、下記にあります。
肝細胞(HepaMN細胞、ProliHH細胞)と推奨培地詳細

ESTEM-HEEMUKK-05
ESTEM-EPEMUKK-15
ESTEM-MNEMUKK-15
ESTEM-MSEMUKK-25
ESTEM-DCEMUKK-35
ESTEM-SeriesとEMUKK-Seriesの互換表(ESTEM-EP, ESTEM-MN, EMUKK-15の組成は同一です)

培地の総合パンフレット

間葉系幹細胞用・EC細胞用培地及び特殊培地総合パンフレット


レクチンマイクロアレイにつきましては、モリテックス・グライコミクス研究所が上市したLecChip Ver1.0およびグライコテクニカが上市したLecChip Ver2.0(LecChip Ver1.0と同一フォーマットを利用)の二種類があり、協力会社であるプレシジョン・システム・サイエンス㈱より互換品が製造供給されます。ご不明点は弊社にお問い合わせも可能です。Ver1.0とVer2.0の搭載レクチンとその糖鎖結合特異性は、下記の通りです(pdf参照)。Ver1.0は、モリテックスのグライコミクス研究所が2007年に上市して以来、同じレクチンを踏襲しており、網羅性も高く、世界の標準的なレクチンマイクロアレイと言っても過言ではありません。それに対して、Ver2.0は、リコンビナント化が大幅に進んでおり、ハイマンノース型糖鎖構造を認識するレクチンが充実 (Type I~IV)、Core fucoseやα-Galらに対して糖鎖結合特異性がより高いレクチンを搭載するなど新機能の追加を行っています、Ver1.0とVer2.0をあわせて83種レクチンを用いた糖鎖プロファリングが可能となっています。因みに、LecChipは、グライコテクニカの登録商標でした。現在は、PSSの登録商標となっています。

レクチンマイクロアレイ

LecChip Ver1.0-Specificity.pdf

Layout of 45 lectins, Ver1.0

LecChip Ver2.0-Specificity.pdf

layout of 45 lectins (mainly recombinants), Ver2.0

レクチンマイクロアレイの標準プロトコル

参考文献)Lectin microarrays: concept, principle and applications, 平林淳、山田雅雄、久野敦、舘野浩章、Chemical Society Reviews


レクチン

今後、続々、特殊レクチンシリーズを取り扱い開始予定、最初の製品としてSeviLとMytiLecを予定。

SeviLは、糖脂質であるGM1b, asialo-GM1に糖鎖結合特異性を有し、MytiLecは、メリビオース Galα(1,6)Glc、グロボトリオース Galα(1,4)Galβ(1,4)Glcに糖鎖結合特異性を有する。

レクチン名糖鎖結合特異性
SevilGM1b, asialo-GM1
MytiLecGalα(1,6)Glc、Galα(1,4)Galβ(1,4)Glc
レクチンの糖鎖結合特異性

SeviLの糖鎖結合特性と分子構造解析から

MytiLecの分子構造と糖鎖結合特異性について

Mitsuba人工レクチン(Mytilec-1ベース)について

ムラサキインコガイ

新規バイオセンサー製品類

FA-PC

バイオセンシング, バイオイメージング装置の開発を進めています

新型コロナウイルス(COVID-19)も、徐々にワクチンの接種が進みだし、まだまだ時間はかかると思いますが、終息に向かっていくことでしょう。変異株についても、ワクチンの有効性は下がっても、現在のワクチンがまったく効かないということではないですし、恐らく変異に対するブーストワクチンも追加されていくことでしょう。

高感度な検査法としては、やはり遺伝子増幅が必須ですし、RT-PCRが今後ともゴールドスタンダードでしょう。しかし、遺伝子検査の高速化や簡易化を目指し、等温遺伝子増幅を用いた方法、CRISPRA-Cas12a, -13aを用いた方法らも登場してきています。

POCT狙いの観点でも、小型で安価な検査デバイスもいろいろ出てきています。検査の迅速化という点では、やはりプロトコル周りのチューニングが非常に大切ですが、検出法としては、電気的な検出方法が一番小回りが利くのではないでしょうか?そういった観点で、Redox反応を利用した電気化学的な検出法が一番面白いように思っています。

糖タンパク質の電気化学的検出に関する包括的なレビュー


光バイオームセンサー(OBS)

光バイオームセンサー試作機
(上:二号機、下:一号機)

現在、開発推進中です。光バイオームセンサー(OBS)ですが、2022年9月14日に、その基本特許の申請を済ませています(特願2022-146003)。

光バイオームセンサーの応用例の一つが植物の根圏です。植物の根の周辺には根圏細菌が共生しており、その多様で複雑な細菌の集団を根圏細菌叢と呼んでいます。この根と根圏細菌叢の共生の関係は、しばしば動物の腸と腸内細菌の関係に例えられます。

土壌診断で用いられる従来の指標、pHや水分量と言った化学的指標、土壌密度と言った物理的指標に加えて、生物学的な指標を検出できるセンサーの必要性が益々高まっています。

遺伝子解析技術の進歩によって、最近では、土壌から根圏細菌を分離培養しなくても、細菌叢の構成を解析できるようになっています。個々の細菌間の相互作用についても、菌根菌を助けるヘルパー細菌の存在が明確になるなど理解が進んできていますし、根圏細菌は、窒素の固定や土壌中の栄養素(リンやカリウムなど)の可溶化といった機能を示すだけでなく、植物病原菌を抑える抗菌物質や植物成長ホルモンらを代謝物として根圏に分泌し、土壌の肥沃さに大きく貢献しています。

このような観点から、植物の根圏の健康状態を的確に表す指標を捕まえる光バイオームセンサーが必要であり、それを用いて土壌の肥沃さをコントロールする方法を見出すことが最も優れた植物の管理方法に成り得ると考えるのです。

環境再生型農業の実現


テクニカルサポート&サービス

Mxの豊富な経験を活かし、マイクロアレイスキャナー、マイクロアレイ、バイオマーカー探索、アッセイ・キットの開発など、幅広くご支援させていただきます。