アーカイブ: 2025年10月31日

脛骨内果骨折体験記(13)

術後4週間を迎えたので、ぼちぼち退院の相談をしよう・・・、そう思いました。
というのも、骨折して入院宣告を受けた時に、
「どのくらいの期間入院しなければいけないでしょうか?」と先生にお聞きして、
「1か月は必要でしょうね」とお聞きしていたからです。

主治医の先生曰く、
「両松葉杖でOKということであれば、退院できますよ。経過は順調です」
「片松葉杖になるまで、ということであれば、後二週間ほど必要ですね」
「どうされますか?」

「分かりました。ということであれば、10月末(術後5週間+1日となります)で退院させて頂きたいと思います」
とお返事を差し上げました。

骨折した足首の現状なのですが、1/3荷重で歩いても特段の痛みはありませんが、足首前後の筋、特に前脛骨筋が張っている感じがします。その性でしょう、足首関節の可動域ですが、「背屈が15°、底屈が40°」と正常な可動域に比べて少し狭くなっています。正常な状態では、「背屈が20°、底屈が45°」ということです。
シーネが外れた当初は、背屈は逆にマイナス状態でしたし、術後2週間くらいでもわずかに「5°」くらいの数値だったので、リハビリで随分と関節の可動域が戻ってきた感じです。
理学療法士の先生曰く、
「ここまで来れば、歩けるようになったら正常値に戻っていくと思いますよ」
「退院してもリハビリ欠かさないようにやってくださいね」と「リハビリ・ブック」も頂きました。

手術の傷跡も、ずいぶん落ち着いてきました。

今回入院した病院は、ヨナハ丘の上病院です。

お世話になった先生方:
須藤先生(主治医、本病院の院長)、石黒先生(麻酔担当)

お世話になった看護師様:
水嶋様(主担当)、関山様、三枝様、小島様、鈴木様、大塩様、岡村様、山路様、水谷様、森田様ら

お世話になったリハビリ科様:
東先生(主担当)、山岡先生(主担当)、吉岡先生、谷口先生、石川先生、佐々木先生、本保先生

本当にお世話になりました。
改めてお世話になった先生方と看護師様に深く御礼申し上げます。

入院中

本「脛骨内果骨折体験記」は、退院を持ちまして連載を終了しようかな、と思っています。
退院しても完治するまでは(術後3カ月くらいでしょうか?)、外来診察(2週間に一回くらいか?)とリハビリ(週に2回)を定期的に受けることになります。
完治するのは、言わずもがなもう少し先です。

脛骨内果骨折体験記(12)

術後、4週間目になりました。

本日から、1/3荷重が許可になりました。自分の場合は、20kgの荷重を掛けても良いということになります。平行棒の間に、体重計と、体重計と同じ高さで少し長めの板を並べて床に置きます。骨折した左足を体重計に、健常な右足をダミーの板の上に置き、体重計が20kg程度の値を指すように、左足を接地させます。手は平行棒を握り、不足した荷重を手で支えます。難しいのは、この状態で、健常な右足を歩くように前後させた時に、骨折した左足にかかる荷重が20kgから大きくずれないように荷重を保つことです。ともすれば、30kg(自分の場合、1/2荷重に相当)にまで体重計の針が瞬時に上がることがあり、ビビッてしまいます。

ともあれ、これである程度1/3荷重の感覚がつかめたら、両松葉杖を使って実際に歩いてみます。この時は、「1/3荷重ってこの程度の感じだよね」という「足の裏で感じる感覚」を信じるしかありません。
理学療法士の先生曰く
「難しいんだけど、足が痛くなければ大丈夫です・・・よ(笑)」
という言葉を信頼しましょう。

術後4週間目には、X-線写真を撮りましたので、骨折時、術後2週間、そして術後4週間の写真をコラージュして比較してみました。

脛骨内果の骨折部位は、術後2週間目と比べて、明らかに骨折線が薄く細くなっているようで、骨折が治りつつある様子が分かります。
脛骨に斜め方法に入っているひびは、骨折時に比べれば明らかに骨折線が薄くなっていますが、術後2週間目と比べて劇的に変化しているかといわれると、その変化は読み取りずらいです。
術後1週間目と2週間目の比較

足首の骨折が完治するのは、3か月から半年と言われているようなので、もう少し時間がかかるのでしょう。
だって、まだ1か月ですものね。

脛骨内果骨折体験記(11)

術後、3週間目を迎えました。

今日から「つま先接地」の許可が出ました。
松葉杖で歩くときに、「気持ち、骨折した左足を接地しても良い」ということになります。
これまでは免荷だったので、完全に左足を浮かせた状態で松葉杖を使っていました。「つま先接地」と言われてもほとんど荷重はかけられないのですが、一応足は着くということで、今までとは違う松葉杖の使い方に四苦八苦しています。

松葉杖を前に出すときに、骨折した左足も同時に前に出し、つま先をちょっと着けた感じにします。荷重のほとんどは、腕で受けている格好になります。そして、右足を前に振り出して全荷重を受けるという歩き方です。階段の上り下りも何とか慣れてきました。階段を上る時は、健常な右足を先に出す。階段を降りるときは逆でして、松葉杖と骨折した左足を同時に先に出すということになります。

つま先接地(Toe Touch)で、実際に幾らくらい荷重が掛かっているのかを体重計を使って確認してみました。
つま先だけを接地した時は、5kg前後でした。足底をべたっと接地した時で、10kg程度でした。
何回も何回も確認して、5kgと10kgの荷重の感じをつかむようにしました。
足底をべたっと接地すると松葉杖の歩きにとても安定感がでます。進歩した感じがします。

松葉杖の使い方、つま先接地、参考になります


今日現在、リハビリ科からの補助具の貸し出しが、車椅子と松葉杖になりました。
ひとりで松葉杖で歩くのはリスクもあるので、ほとんど車椅子で移動しています(笑)。

来週からは、1/3荷重になるらしいです。
早く退院予定日が決まってほしいです。

脛骨内果骨折体験記(10)

術後、20日となりました。

骨折した左足は免荷状態です。従って、立っても足は床に着かないのですが、立ち上がるとみるみる血液が下肢に溜まり、鬱血した状態になります。その時には、術後の傷口もまだうずく感じがあります。
この状態は、足を心臓より上に持ち上げると一気に改善されます。


before and after
上図:足を下げた時、左足が鬱血して全体に紫色っぽくなってしまっています。左足と右足の状態には大きな差異があります。
下図:足を上げると、一気に鬱血が解消されて、右足も左足も同じような感じになります。

このことは手術の切開によって多数の静脈が切断・止血され、左足首の血の巡りが悪くなっていることを示唆します。静脈の新しい迂回路が構成されて血液の流れがスムースになるまでには少し時間がかかるのではないでしょうか?どのくらい時間がかかるのか?気にしておこうと思います。当面は、下肢を鬱血させないために、弾性ストッキングが有効そうです。

脛骨内果骨折体験記(9)

術後、17日目になりました。

まだ免荷(骨折した足に荷重を掛けてはいけない)期間が続いています。リハビリは、午前と午後に各一回、1時間行っています。リハビリの基本的な内容は、患部には無理がかからない範囲にて、骨折した左足を中心にマッサージ、その後全身的な柔軟運動、そして最後は松葉杖での歩行訓練です。

リハビリをやっているにも関わらず、「筋肉って使わないとこんなに弱ってしまうんだな」ということをふくらはぎの筋肉の動きから改めて思い知らされました。
足先を伸ばしたり立てたりした時のふくらはぎの筋肉の動きを見てみました。正常な右足では、筋肉が力こぶを作るのが明瞭に見えます。しかし、骨折した左足では、筋肉が「ぼよんぼよん」していて明らかにたるんでいるのが分かります。早く回復するには、動かせるところは動かしておかないと不味いのが良くわかります。理学療法士の方に「ぼよんぼよんのふくらはぎ」のお話をしたところ、「この部分は、歩けるようにならないと強化は難しいですよね」、「荷重がかけられるようになったら頑張っていきましょう・・・」との回答でした。

正常な右足のふくらはぎの筋肉の動き
骨折した左足のふくらはぎの筋肉の動き

術後3週間目からは、「つま先接地」を行っても良いとのことです。退院はもう少し先ですが、出口がようやく近づいてきました。

術後17日目の切開傷跡です、直りは早そうですよね。

脛骨内果骨折体験記(8)

術後、2週間が経ちました。

お医者様にX線写真を見せてもらったので、それを時系列に並べてみました。
X線写真は、生ファイルでなく、ディスプレイに映し出された画像をスマホ撮影したものなので、少しボケが入っている画像もあって、素人にはかなり判断が難しいです。
しかし、術後2週間経って、確実に骨折の傷が癒えつつあるのが分かります(下図参照)。


脛骨内果下端の骨折線が術後2週間でほぼ消えているのが分かります。


脛骨に入っているひびも、術後2週間で骨折線が薄くなってきています。

脛骨内果骨折体験記(7)

今日は、術後12日目です。

昨日、手術跡を保護するテープがはがされたのですが、その時は醜く残っていたテープの跡と浮腫みが取れて来たようです。足には内出血の紫斑がまだ残っていて、みじめな姿です(笑)。


before and after
テープを剥がした直後の様子とそれから1日経った後の様子

当院に入院中の10月5日に、「ヨナハ創立50周年記念祭」というのが行われたようです。自分の主治医の須藤先生(院長です)の講演もあったみたいです。
自分は、病室のある4階から動けないので、この様子は全く伺い知ることができませんでした。しかし、窓から見える駐車場はいつもになく満杯だったので、さぞかしにぎやかなお祭りだったのでしょう。ビールも振舞われたとか。入院してから断酒が続いているので、お酒が完全に体から抜けて、なんだか、あまり飲みたいとも思わなくなりました。こんなに長期間断酒したことはありません(笑)。

脛骨内果骨折体験記(6)

今日は、術後11日目です。

患部の包帯が取り去られ、静脈血栓症を予防するための弾性ストッキングに変更されました。弾性ストッキングとしては、「Ansilk M」が使われています。このストッキングを履くのはかなり大変です。足先から足首にかけての圧迫圧が一番強く、太ももに向けて段階的に圧迫圧が下がっています。履いた感じ、締め心地が良い感じです。

骨折した足は、基本的に浮かせていて動かさないので、立ち上がると血液が下肢に鬱滞し、足が紫色に代わると共に、血圧が上がるためでしょうね、手術跡がうずきます。足先や足首を動かすだけでも、血が流れて鬱血が少し解消されます。足を上げるとその効果はてき面で、一気に足の鬱血がなくなります。足を上げ下げするだけで、下肢の血液循環がスムースになります。寝ているときは基本的に足を心臓より高めに上げとくのが良さそうです。


before and after
骨折患部を保護している包帯を取り去り、弾性ストッキングに変更しました。

そうこうしてる間に、主治医の回診になりました。
「順調そうですね。もう手術跡に貼ってあるテープを取りましょう・・・・」
テープを取った後の患部に縫い目が無いのに驚きました。
「先生、すごいきれいです」
「でしょ、真皮を縫ってあるんです」
これなら、傷跡は時がたてば殆ど見えなくなるのではないでしょうか!!

脛骨内果骨折体験記(5)

包帯の下に出ていたかゆいかぶれ(赤いぽつぽつが出ていて、全体的に薄紫色がついている)部分ですが、処方していただいたステロイド系の軟膏(ベタメタゾン軟膏)で治ってきました。


before and after
赤いぽつぽつが出ていて、皮膚内の毛細血管から出血したものと思われる紫斑も出ています。これがすごくかゆいです。ベタメタゾン軟膏を塗って、3日目には赤いぽつぽつも紫斑もほとんど消えてきました。かゆみもありません。良かったです。

 

手術後1週間なのですが、かゆみ対策で包帯を全部取った時の患部の写真をお見せします。
3種類のテープが貼られているように見えます。ひとつは、ロイコメドCフィルムドレッシングというやつで、もうひとつはステリストリップだと思われます。

ロイコメドというのは、通気性を有する透明なポリウレタンフィルムにハイドロポリマーパッドが一体化したようなドレッシング材です。ステリストリップは、補強繊維の入った強粘着の細い短冊状のテープでして、外科的切開の治療でスキンクロージャーデバイスとしてつかわれるものらしいです。
写真を見ると、ロイコメドをまず貼って、その上からステリストリップが貼られているようです。出血した血がしみ込んで黒く固まっているのが分かります。自分の足なのですが、なんだか蝋細工でできた足のように見えてしまって情けない姿です。まだむくみは残っています。

術後一週間でシャワーの許可が出ました。ポリウレタンフィルムは防水機能があり、雑菌の感染もブロックしてくれるらしく、シャワーの水がかかる程度なら特段の保護はいらないらしいです。素晴らしい・・・

脛骨内果骨折体験記(4)

脛骨内果骨折の手術をしてから1週間がちょうど過ぎました。

お医者様からシーネ(骨折部を固定する際に、副木(添え木)のように用いるもの)を取ってよいとの指示が出て、シーネが外されました。今回使われていたものは、金属の格子をウレタン(?)でくるんであるようなタイプでした。


シーネが外れて、足がほっそりしました。

その後、術後1週間のX線写真が撮られました。
どんな状態だったかについてはお医者様からまだお伺いできていませんが、仮骨形成が始まっているかどうか?をチェックされるのでしょう。

それにしてもガーゼを長い期間(と言っても1週間ほどですが)巻かれていると、皮膚がかゆくて仕方がありません。
ガーゼを少しまくり上げて皮膚の状態を見てみると、赤いぽつぽつが出ていて、全体的に薄紫色がついているように見えます。黄色く見える部分は、おそらく手術開始の時のヨード系消毒薬の色が残ってるのだと思います。


治療には、ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏0.12%「イワキ」を処方して頂きました。

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