緑茶のカテキン(没食子酸エピガロカテキン)がコロナウイルスの付着を阻害する

Department of Biomedical and Molecular Sciences, Queen’s University, Canadaのグループは、緑茶カテキン、エピガロカテキンガレート(EGCG)は、コロナウイルス一般(CoVs)に対する付着阻害剤である可能性があると報告しています
https://www.nature.com/articles/s41598-022-17088-0

本研究においては、ヒトの季節性および高病原性コロナウイルスの侵入に対するEGCGの阻害活性が評価され、その特徴付けが行われています。ここにおいて、EGCGが、広範囲のコロナウイルスが生理学的に関連するヒト肺上皮細胞へのコロナウイルスの侵入を阻害することが実証されました。更に、EGCGは、複数のヒトコロナウイルスの細胞表面への結合を阻害し、この天然産物が、細胞表面ヘパラン硫酸への一次付着など、コロナウイルスの付着という高度に保存されたステップを阻害することを示唆しています。
SARS-CoV-2に焦点を当てると、EGCGは、ヘパラン硫酸の構造類似体であるヘパリンへのウイルス付着を競合的に阻害することが示されました。これらの発見は、コロナウイルスに対するEGCGの抗ウイルスメカニズムの我々の理解をさらにサポートし、潜在的な将来の新型コロナウイルスを含む多様なコロナウイルスによる感染を防ぐための改良された抗ウイルス分子の開発に際し、高度に保存された抗ウイルス標的を特定するものです。