サトウキビと大豆の間作で効果の出る品種と効果の出ない品種がある:根からの分泌物が大きく根圏細菌叢に影響する

College of Agronomy, Guangxi University, Nanning, Chinaらのグループは、間作が植物の生長とその根圏細菌叢に与える影響を、単作と比較しながら報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8515045/

二種の新しいサトウキビの品種(ZZ1 と ZZ9)およびローカルな大豆品種(GUIZAO2)が本実験で使用されました。二種類のサトウキビと大豆との間作(ZZ1J と ZZ9J)を各々の単作(ZZ1M と ZZ9M)と比較しています。

結果として、下表に示すように、ZZ9と大豆の間作がZZ1と大豆の輪作と比べても、顕著に植物の生長促進効果が出ていることが分かりました。

そしてまた、ZZ9と大豆の間作(ZZ9J)において、アルファプロテオバクテリアが ZZ1Jの場合よりも相対的に増えていることが大きな特徴であることが分かります(下図参照)。注意すべきは、アルファプロテオバクテリアは、数多くの共生的な窒素固定バクテリアを含んでいるということであります。

このようにしてみると、ここで見られた変化というのは、植物の根からの分泌物と密接な関係を持っていることが示唆され、その分泌物が根圏細菌と根との相互作用を介在していることが伺い知れます。