HIVに特異的に感受性のある細胞における糖鎖修飾の特徴:単一細胞レベルでの研究

Department of Urology, University of California, San Francisco, USAらのグループは、HIVは、細胞固有の方法で細胞表面のフコースとシアル酸の発現レベルを昂進させ、高レベルのフコースとシアル酸を共発現するメモリーCD4+T細胞はHIV感染に非常に敏感であると報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9255966/

糖鎖修飾の状態が、HIV感染細胞の表面で変化していました。下図に示すように、シアル酸の総量(WGAによって認識され、N-アセチルグルコサミンにも結合する)とα2–3シアル酸(MAL-1によって認識される)の両方が、感染中にHIVによって発現昂進していました。

ここで、未感染 (UI)、前駆体 (PRE)、感染 (INF)

更に、下図に示すように、HIVは高レベルのフコース(AOL認識)とシアル酸(WGA認識)を共発現する扁桃腺およびPBMCからのメモリーCD4+T細胞に優先的に感染することが確認されました。

こここで、感染力はHSA陽性で評価された