ACE2-Fc融合タンパク質がSARS-CoV-2の変異株によらない治療薬となる可能性

SystImmune Inc., 15318 NE 95th St., Redmond, WA, 98052, USAらのグループは、ACE2-Fc融合タンパク質が、SARS-CoV-2変異株の種類に関わらず効果的にウイルスを中和することができる治療薬と成りうると報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8882475/

興味深いことに、SI-F09と名付けられたACE2-Fc融合タンパク質を使用した疑似ウイルス中和データは、SARS-CoV-2 RBDとACE2の間の結合強度が高いほど、IC 50値が低いことを示しています。言い換えれば、SARS-CoV-2 WTのIC50値が、オミクロンを含むSARS-CoV-2変異株の中で最も高いとなっています(以下に表示)。

現在、健康な患者に対するSI–F019の安全性を評価する第I相臨床試験が実施され(ClinicalTrials.gov識別子:NCT04851444)、次の治験に向けて、結果の分析が行われています。