血中の単糖が結腸直腸癌および結腸直腸腺腫の優れたマーカーになる

Department of Hepatobiliary and Pancreatic Surgery, The Affiliated Hospital of Qingdao University, Qingdao, Chinaらのグループは、結腸直腸癌および結腸直腸腺腫に対する新規の血中単糖複合マーカーについて報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9099097/

HPAEC-PAD法を使用して、健常人、結腸直腸癌および結腸直腸腺腫患者の血中2つの遊離単糖(Glc-FおよびMan-F)と6つの加水分解単糖(Fuc-H、GalN-H、GlcN-H、Gal-H、Glc-H、およびMan-H)を測定しました。。
血中の単糖の濃度は、健常人よりも結腸直腸癌および結腸直腸腺腫患者で有意に高くなっていました。具体的には、血中のFuc-H、GalN-H、GlcN-H、Gal-H、Glc-H、およびMan-Hの濃度は、健常者と比較して結腸直腸癌患者で有意に高く、血中のFuc-H、Gal-H、Glc-H、およびMan-Hの濃度は、健常人よりも結腸直腸腺腫患者で有意に高くなっていました。

ロジスティック回帰分析を使用して、上記の結果に基づいて診断モデルが開発されました。 2種類のモデルが開発され、1つはMC1で、もう1つはMC2です。
MC1のロジスティック回帰式は次のとおりです:MC1=-8.18-0.021Fuc-H-0.004 GlcN-H + 0.011 Man-H、ここでFuc-H、GlcN-H、およびMan-Hはμmol/Lで表されます。
MC2のロジスティック回帰式は次のとおりです:MC2=-6.639-0.022Fuc-H + 0.003 Gal-H + 0.003 Man-H、ここでFuc-H、Gal-H、およびMan-Hの単位はμmol/Lです。

MC1は健常人と結腸直腸癌患者を区別するために使用され、MC2は健常人と結腸直腸腺腫患者を区別するために使用されます。 MC2とMC1のAUCは、それぞれ0.8025と0.9403でした。
因みに、健常者と結腸直腸癌患者間の既存マーカーCEAのAUCは0.7384でした。