全てのSARS-CoV-2 オミクロン変異株に対する免疫防御を高めるには三回のブースターワクチンが必須

Center for Retrovirus Research, The Ohio State University, Columbus, OH 43210, USAらのグループは、すべてのオミクロン変異体に対する免疫防御のためのブースターワクチン接種の重要性について報告しています。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1931312822002207?via%3Dihub

BA.1、BA.1.1、BA.2など、Spikeタンパク質に大きな違いがあるオミクロンの亜系統が幾つか存在しています。突然変異の存在箇所は分離株によって異なりますが、BA.1.1系統は、BA.1系統には存在しない単一のR346K突然変異の存在によって定義されます。BA.2系統は、主要なSpikeタンパク質の突然変異T19I、L24S、 Δ25/27、V213G、T376A、およびR408Sによって定義されます。 BA.1はオミクロン変異株によるパンデミックの主要な変種でしたが、BA.2変種、そしてより少ない程度でBA.1.1がパンデミックで比率を占めるようになってきました。特に、BA.2変異株は、BA.1変異株に比べて感染力が高く、以前にBA.1に感染したヒトでも再感染する可能性があります。

本研究において、著者らは次の事柄を実証しています。
オミクロンBA.1.1はオミクロン患者の血清によって効果的に中和され、オミクロンの亜系統はオミクロン患者の血清によって同等に中和されます。
オミクロンBA.1およびBA.2は、2回投与のmRNAワクチン接種による中和作用に耐性がありますが、ブースターワクチン接種による中和作用には感受性があります。