バチルス菌の植物に対する善玉効果は、リポペプチドの直接的な抗菌作用のみでなく、間接的に植物免疫を増強する

Faculty of Science and Technology, Thammasat University, Pathumtani, Thailandらのグループは、バチルス菌の植物病原菌を抑える善玉効果は、その二次代謝物による直接的な作用のみでなく、間接的に植物の免疫を強化するからだと述べています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9986491/

バチルス菌は、二次代謝産物、すなわち、イツリン A やサーファクチンなどのリポペプチドであるバイオサーファクタントを介して、植物病原体に対して強力な拮抗活性を示すことが知られています。

しかし、バチルス菌のこのような拮抗作用は、バイオサーファクタントの直接的な効果によるものだけでなく、バ​​イオサーファクタントによる植物免疫の増強によるものでもあります。サリチル酸 (SA)、ジャスモン酸 (JA)、およびエチレン (ET) は、植物と病原体の相互作用における生物ストレス応答に関与する重要なホルモンシグナル分子として知られています。
本研究では、バイオサーファクタント処理がサリチル酸と総フェノール含有量の両方をより素早い速度で上昇させたのに対し、コントロール (すなわち、0%) では、総フェノール含有量はわずかにしか増加しなかったことが示されています。


バチルス菌のバイオサーファクタントの効果を濃度=20%, 25%, 30% v/vで測定。