肝細胞は、in vitroでの医薬品の毒性検査で欠かせない細胞です。HepG2, Huh7, THLE-2, PLC-PRF-5, and AML-12といった肝細胞株が利用されています。国立成育医療研究センターらのグループは、胆道閉鎖症を発症した肝細胞からHepaMNと命名された新しい不死化肝細胞株を樹立しました。不死化は、CDK4, cyclin D1, and TERTの遺伝子導入により行われました。
https://www.nature.com/articles/s41598-020-73992-3
HepaMN株の特徴について:
非形質転換肝細胞から樹立されており正常な肝機能と二倍体を持つ
HepaRGと同レベルのアルブミン遺伝子の発現を示す
肝細胞の細胞形態を示す
安定したシトクロムP450 3A4 (CYP3A4) を誘導し、正常な代謝作用を示す
効率よく増殖し、非常に長いパッセージでも安定である
結果として、毒性検査に新しい有用な肝細胞株を提供できたとしています。
HepaMN細胞の培養には、EMUKK-15が推奨されます。