SARS-CoV-2に対するUDAの抗ウイルス活性

Laboratory of Virology and Chemotherapy, Rega Institute, Department of Microbiology, Immunology and Transplantation, KU Leuven, Belgiumらのグループは、UDAレクチンのSARS-CoV-2に対する抗ウイルス効果いついて報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9468479/

UDA は、報告されているレクチンの中で最小の植物レクチンのひとつです。そして、糖タンパク質上の GlcNAc およびハイマンノース型糖鎖に特異的に結合するとされています。

UDA は、Vero E6 細胞における初期のWuhan-Hu-1株のウイルス複製を防止するだけでなく (IC50 = 225 nM)、アルファ、ベータ、ガンマなど、幾つかの SARS-CoV-2 変異株の複製も防止することが示されました (IC<sub = 115 ~ 171 nM)。更に、UDA は、U87.ACE2+ 細胞において、最近流行しているオミクロン変異株に対して抗ウイルス活性を発揮することも確認されました (IC50 = 0.9 µM)。

SPRを用いた結合解析からは、UDA は直接的にRBDの競合として機能しておらず、最も強い相互作用部位は RBD に位置していないことが示されました。