COVID-19におけるハイリスクを特徴づける末梢血の50種の遺伝子プロファイルが物語ること

University of South Florida, Morsani College of Medicine, USAらのグループは、COVID-19の重症度と相関する末梢血の50種の遺伝子プロファイルを分析しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8214725/

ハイリスクのグループでは、7種の遺伝子が高発現し(PLBD1, TPST1, MCEMP1, IL1R2, HP, FLT3, S100A12)、43種の遺伝子が低発現 となっていました(LCK, CAMK2D, NUP43, SLAMF7, LRRC39, ICOS, CD47, LBH, SH2D1A, CNOT6L, METTL8, ETS1, P2RY10, TRAT1, BTN3A1, LARP4, TC2N, GPR183, MORC4, STAT4, LPAR6, CPED1, DOCK10, ARHGAP5, HLA-DPA1, BIRC3, GPR174, CD28, UTRN, CD2, HLA-DPB1, ARL4C, BTN3A3, CXCR6, DYNC2LI1, BTN3A2, ITK, CD96, GBP4, S1PR1, NAP1L2, KLF12, IL7R)。

これら50種の遺伝子を発現している細胞を下記のテーブルにまとめてあります。このテーブルは、末梢血における50種の遺伝子発現の細胞ソースが何であり、COVID-19のリスク増大と関係している細胞がどれであるのかを教えてくれます。この表からは、CD4+やCD8+ T細胞やIgGを産生する形質芽細胞らがローリスク群と相関しているしていることが分かり、強いT細胞応答が重症化を抑えていることが示唆されます。