膵管腺癌の糖鎖マーカーについて

Medical University of South Carolinaらのグループは、膵管腺癌の糖鎖マーカーについての研究成果を報告しています。
https://www.mcponline.org/article/S1535-9476(20)35126-4/fulltext

膵管腺癌の糖鎖マーカーを詳細に検討する為に、MS(MALDI-FTICR, MALDI-QTOF), 抗体免疫染色(CA19-9, TRA-1-60), レクチン染色(PHA-E, GSL-II)を駆使しています。

結果を要約すると、膵管腺癌では、正常組織と比較して、α2-3 Sia, poly-LacNAc, branching, bisecting GlcNAc, core fucose, terminal GalNAcの構造が増加しているとのことです。Siaについては、間質ではα2-3Siaがメインであり、腺癌部ではα2-6Siaが若干多めです。