新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の紫外線照射による不活化について

University of Milanらのグループは、SARS-CoV-2の紫外線(UV-C: 254nm)照射によるウイルスの不活化について報告しています。
https://www.nature.com/articles/s41598-021-85425-w

V6細胞を標的として、感染多重度(MOI)0.05、5、1000のいずれかでSARS-CoV-2が投与されたサンプルに対して紫外線を照射しています。0.05 MOIは低レベルのウイルス汚染に相当し、5 MOIはウイルス感染した患者の唾液に見られる平均濃度、1000 MOIは非常に高い濃度であり、末期のCOVID-19患者で観察された濃度に対応します。
0.05 MOIから5 MOIの領域では、4MJmJ/cm2と非常に弱い紫外線でウイルスの完全な不活性化が達成できました。最高のウイルス入力濃度(1000 MOI)でも、16.9 mJ/cm2以上の線量で完全に不活化されました。