抗Tnが少ないとCOVID-19を発症しやすい

Université de Nantesらのグループは、抗TnとCOVID-19との関係性について報告しています。
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmicb.2021.641460/full

Tn抗原(α-GalNAc)は、A血液型抗原(GalNAcα1-3(Fucα1-2)Galβ1-4GlcNAc)との構造的類似性が存在することを考慮すると、抗Tnのレベルが、血液型OおよびBと比較して血液型Aの個体で実際に低いことは容易に理解されます。抗Tnのレベルが、SARS-CoV-2に感染しCOVID-19を発症しているヒトで低いことに対しては、抗Tnが少ないと発症しやすいということを意味し、血液型Aの人が血液型OのヒトよりもSARS-CoV-2に感染しやすいという既報と矛盾しない結果です。
https://www.nejm.org/doi/pdf/10.1056/NEJMoa2020283?articleTools=true
なお、抗T, 抗core-3, 抗Lec, 抗GlcNAcLac, 抗Gb3については、どの場合でもほとんど変化はないとのことです。