ヒトの目の涙液層におけるN-型糖タンパク質カタログの作成

ヒトの目の涙液層におけるN-型糖タンパク質カタログの作成

Department of Experimental and Translational Ophthalmology, University Medical Center, Johannes Gutenberg University, Mainz, Germanyのグループは、ヒトの目の涙液層におけるN-型糖タンパク質カタログの作成を行いました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36677706/

本研究の主な目的は、ヒト涙液膜から糖タンパク質/糖ペプチドを濃縮するためのレクチンベースのアフィニティー精製法とMSベースの検出を組み合わせて、涙液層におけるN-型糖タンパク質カタログの作成(即ち、糖たんぱく質の種類とN-型糖鎖修飾位置の同定)を行うことでした。

最高性能のマルチレクチンカラムシステムとして、4Lと呼ばれる4つのレクチン ConA、JAC、WGA、および UEA Iを用いたエンリッチメント法でヒト涙液サンプル消化物から糖ペプチド濃縮を行い、MS分析によってその詳細解析が行われました。本研究の主な結果として、11種のN-型糖タンパク質 (LIF、PIGR、IGHA2、IGHA1、AZGP1、LACRT、JCHAIN、PIP、TF、HP、および SERPINA1) の合計26個のN-型糖鎖修飾部位が、健康な女性の涙液層サンプルから得られました。

これらの結果は、眼の表面に焦点を当てた将来の研究のための重要なN-型糖タンパク質リファレンスマップとなり、涙液膜の安定性と眼の防御システムを維持するためのN-型糖タンパク質の複雑な調節機能を解明するのに役立つと考えられます。

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