SARS-CoV-2 spike タンパク質における糖鎖修飾とジスルフィド結合の影響

Harvard Medical Schoolらのグループは、SARS-CoV-2 Spikeタンパク質における糖鎖修飾やジスルフィド結合の感染力や中和抗体への影響について考察しています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33821278/

Spikeタンパク質には、22個のN型糖鎖修飾サイト、10個のO型糖鎖修飾サイト、15個のジスルフィド結合が存在します。
本論文では、O型糖鎖修飾位置(676, 1170)での変異がACE2への結合、或いはCOVID-19感染回復者から得た血清の力価に与える影響についての実験結果が紹介されていましたので、その部分のみを具体的に紹介したいと思います。評価した変異は、T676IとS1170Fであります。下図に示すように、これらの変異は、大きな影響を及ぼさないようです。