Deep Learning(深層学習)とレクチンマイクロアレイを組み合わせた細胞の超高精度判別法の実証

国立成育医療研究所のグループは、レクチンマイクロアレイの糖鎖プロファイリングデータにDeep Learning(深層学習)を組み合わせることで、細胞の違いを超高精度で判別できることを実証しました。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352320420300742?via%3Dihub

レクチンマイクロアレイには、GlycoTechnicaのLecChip Ver1.0が使用されています。同レクチンマイクロアレイには厳選された45種類の天然型レクチンが搭載されており、2007年に上市以降、レクチンアレイのデファクトスタンダートとして世界中で広く使用されています。
Deep Learningは、ご存知のようにAIの一手法として色々な分野で応用が進んでおり、本研究ではGoogleのTensorFlowをバックエンドとし、Kerasをラッパーソフトとして使用しています。Deep Leaning の層構成は、入力層が45(レクチンの個数と同じ)、出力層が5(5種の細胞の判別を行うため)であり、隠れ層は1から5層であります。評価した細胞種は5種(Pluripotent stem cell, Mesenchymal stromal cell, Endometrial and ovarian cancer cell, Cervical cancer cell, Endometrial cell)であり、合計1,577サンプルを評価に用いています。
得られた結果は下記のように驚異的であり、総合97.4%という高い判別能力を示しています。

 

 

なお、本論文で用いられているDeep Learningは、Mxより”SA/DL Easy”というソフト名にて販売されています。本ソフトは、Deep Learningを使用するに際し、Pythonなど一切のプログラミング言語に関する知識を必要とせず、一次元配列のデータセット(上記論文で使用されているレクチンマイクロアレイの糖鎖プロファイリングデータ等)を入力として、マウスをクリックするだけで、Neural Networkを構築し、Deep Learningを走らせることが出来るユーザーフレンドリーなソフトとなっています。
本ソフトについてご興味がありましたら、Mxへお問い合わせをお願い致します。