Bisecting GlcNAcに最も特異的なレクチン

Department of Chemistry, Georgia State University, Atlanta GA USAらのグループは、bisecting GlcNAcに特異的なレクチンについて報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9241959/

多くの植物レクチンはbisecting GlcNAc があっても多くの影響は受けませんが、その中で PHA-E と Calsepa の結合は、bisecting GlcNAcの存在によって強化されました。低濃度 (1 μg/mL) であっても、PHA-E と Calsepa はbisecting GlcNAcの無い二分岐N-型糖鎖への結合を示しますが、これは、bisecting GlcNAcの同定と癌バイオマーカーの発見といった幅広いアプリケーションにおいて問題を引き起こす可能性があります。しかし、驚くべきことに、PHA-L はbisecting GlcNAcへの特異的認識を示しました。これは、例えば、β1-6 分岐型糖鎖が存在しない抗体などの構造をプローブする際に有望なレクチンとなる可能性があります。
しかし、PHA-Lは、多分岐のN-型糖鎖に強い特異性を持っていることには注意しておいた方が良いでしょう。