統計的機械学習の一種であるボルツマンマシンを用いて糖鎖構造を推定する

Department of Physics, University of California, San Diegoらのグループは、ボルツマンマシンモデルを用いてレクチンパネルの情報から糖鎖構造を推定する方法について述べています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10274649/

本研究では、レクチンの糖鎖結合パターンから対象とする糖鎖構造を予測できるかどうかが議論されています。各レクチンには、それが特異的に結合する小さな糖鎖構造モチーフのセットがあります。レクチンには論理的に定式化される複雑な結合ルールがあるとは予想されていないため、浅いニューラル ネットワーク トポロジーが適切であると考えました。この相互作用を議論するための合理的な最小モデルは、2層ネットワークとして概念化できる完全に可視化されたボルツマンマシンであると考えられました。

正直言って精度は高くないです。それって糖鎖がとてもヘテロな集団だからということもありますし、レクチンの特異性が曖昧だからというのもありましょう。
この手のレクチンを使った糖鎖構造推定には、否定的な人が多く、MS/MS信奉者が非常に多いです。
しかし、この論文のディスカッションの文脈の中で、彼らが述べていることは、自分の考えと同じです。
「レクチンを用いた情報は生物学的な文脈においては十分正確である!」