MannoseおよびMannanでコーティングされたフコイダン/キトサンのナノ粒子を用いてマクロファージを活性させる

LAQV, REQUIMTE, Departamento de Ciências Químicas, Faculdade de Farmácia, Universidade do Porto, Rua de Jorge Viterbo Ferreira, Porto, Portugalらのグループは、MannoseおよびMannanでコーティングされたフコイダン/キトサンのナノ粒子を用いてマクロファージを活性させる方法について報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10298651/

マクロファージを活性化するために、マクロファージ表面に存在するマンノース受容体を、mannose (M) とmannan (Mn) を修飾した薬物を含まないフコイダン/キトサン (F/C) ナノ粒子によって刺激しました。ここで使用されている高分子電解質複合体ナノ粒子は、カチオン性キトサンとアニオン性フコイダンとの間のクーロン相互作用を通じて静電的に凝集させたものです。

マクロファージ上のCD11b発現は、LPSの曝露と同様に、mannanおよびmannoseでコーティングされた F/Cナノ粒子の存在下で強く昂進しており、それは、コントロール(NS)およびコーティングされていないF/C ナノ粒子の場合と比較して統計的に有意なものです。 従って、このような糖鎖でコーティングされたナノ粒子は、LPS 刺激で観察されたように、マクロファージの活性化を誘発することが確認されました。

このようにして、薬物を含まないポリマーナノ粒子の機能化を介してマクロファージ受容体を標的にすることは、免疫系を調節するための有望なアプローチであることが示されています。