市販中和抗体のSARS-CoV-2 オミクロンに対する中和力価の様子

Wellcome Centre for Human Genetics, Nuffield Department of Medicine, University of Oxford, Oxford, UKらのグループは、SARS-CoV-2 Omicronに対する市販抗体の中和力価などを報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8723827/

以下は、オミクロンに存在する数多くの変異が、市販の中和抗体(mAb)の中和能力の実質的なノックダウンにつながることを示す幾つかの提示されたデータを示しています。
“Commercial neutralizing antibody responses against SARS-CoV-2”

ワクチン接種をしても、血中抗体によるオミクロンの中和力価の低下は避けられないかも知れませんが、ワクチンが完全に効力を失う可能性は低く、ワクチン接種をしていてもブレークスルー感染は発生してしまいますが、恐らく、重症化することに対してはT細胞によって保護が維持されることが期待されます。SARS-CoV-2に対するワクチン誘発性T細胞応答は、抗体応答よりも影響が少ない可能性が報告されています(本ブログでも紹介例があります)。