大豆の葉にTiを塗り付けると、リン(P)の吸収が増加し、成長が促進された

College of Agronomy, Sichuan Agricultural University, Chengdu, Chinaらのグループは、葉にTiを振りかけると、光合成効率がアップするとともに、根のオーキシン含有量が増加することによって、リン(P)の吸収が増加すると報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8631872/

通常の光強度(NL)の下では、光合成速度は、高リン条件のT0(コントロール)に対して、T2(14.06%)、およびT3(30.46%)において有意に増加し、
低リン条件では、コントロールと比較して、T2(21.98)、T3(38.81%)、およびT4(21.43%)において、有意な増加が見られました。
ここで、T0、T1、T2、T3、およびT4は異なる濃度のTiを意味し(T0 = 0、T1 = 125、T2 = 250、T3 = 500、およびT4 = 1,000 mg / L)、高リン(HP)条件とは 100 mg/kg、低リン(LP)条件とは 10 mg/kg、であることを意味します。

根毛、根の長さ、側根の形成、および根の表面積と言った根の成長特性を表す指標の増加は、根のオーキシン含有量と相関していることが見出されました。このオーキシン含有量の増加に起因するこれら根の形態的特徴の変化は、栄養素(例えばリン)の吸収効率を大幅に改善することに繋がっているのです。

Effect of Ti application on (A) root length, (B) root surface area, (C) root volume, and (D) root diameter of soybean under NL and shade (SC) combined with Low P and High P conditions.