ヒトのDectin-1は、O-型糖鎖修飾を強く受けており、CLEC-2 のリガンドとしても機能する

九州大学医学部らのグループは、ヒトのDectin-1は、O-型糖鎖修飾を強く受けており、C-型レクチン受容体であるCLEC-2のリガンドとしても機能すると報告しています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36479973/

Dectin-1 は、病原体のβ-グルカンを認識する最も特徴的なC-型レクチン受容体(CLR)として知られています。本研究においては、Dectin-1が血小板に発現する別のCLRであるCLEC-2のリガンドである可能性があることが初めて発見されました。CLEC-2については、従来、その内因性リガンドであるポドプラニンをO-型糖鎖修飾依存的に認識することが知られていました

Dectin-1はムチン様タンパク質であり、その根元部分はシアリル core 1 (Galβ1-3GalNAc) またはシアリル core 3 (GlcNAcβ1-3GalNAc) らのO-型糖鎖修飾を強く受けています。この発見は、糖鎖修飾の際に個体発生を調節する生理学的リガンドとしても機能する自然免疫受容体の最初の例と考えられます。