SARS-CoV-2は、感染初期過程で細胞膜上のα-(2,6)-sialic acidsに結合する: ミルクオリゴ糖 2-6-sialyl-lactose (6′SL)が結合を阻害する

Department of Chemistry, University of California, Davis, Davis, CA, USAらのグループは、SARS-CoV-2の宿主細胞膜への結合は、末端にα-(2,6)-sialic acidsを持つシアロ糖鎖に媒介されると報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8964299/

ヒトミルクオリゴ糖(HMO)を、SARS-CoV-2をHepG2細胞にアプライする前に、SARS-CoV-2のRBDとHMOをプレインキュベートすることにより、RBDをブロックできるかどうかがテストされました。蛍光標識されたRBDを2′-FL、LNnT、および6′-SLと別々にプレインキュベートし、次に宿主細胞HepG2と相互作用させました。蛍光シグナル強度の定量化は、HMOがおそらくSARS-CoV-2自体の挙動を反映して、細胞へのRBDの結合をブロックしたことを示しています。 RBDは、2’FL(統計的に有意ではない)によってわずかにブロックされ、LNnT(有意)によってさらにブロックされ、6’SLによって最もブロックされました。 LNnTと6’SLの比較は、後者の方がより効果的(有意)であることを示示しています。

このデータは、HMOがSARS-CoV-2の宿主細胞への接着に影響を与える「おとり」として機能する可能性があることを示唆しています。