Pfizer mRNA ワクチンを二回接種で作られるSARS-CoC-2のRBD, NTD, S2をエピトープとする抗体の特徴について;変異株に対する影響は少ない

Icahn School of Medicine at Mount Sinai, New York, USAらのグループは、Pfizer mRNA ワクチン接種後にできるSARS-CoV-2に対する抗体の特性を報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8185186/

ワクチンを二回接種後、一週間ほどでピークを迎え、その後は徐々に減少していきます。興味深いのは、β-コロナウイルス OC43 や HKU1に対する抗体力価がワクチン接種後にブーストされたということでしょう。

mRNAワクチンによって誘起される抗体の主要なエピトープは、RBD と NTD であり、その他の大半はS2をエピトープとしていました。 SARS-CoV-2のUSA-WA1/2020 株を用いて、これら抗体の中和活性を測定した結果は、一部の抗体のみが中和活性を示すようです(下図参照、3名の試験者から: V1、V5、V6)。

更に、6人の試験者から得た血清に対して、変異株に対する抗体力価が評価されました。どの変異株に対しても抗体力価の低下は、せいぜい2倍程度に収まっています(E406Q、N440K、E484K、F490K)(下図参照、6名の試験者から:V1-V6).
この結果は、Pfizer mRNA ワクチンが多くのSARS-CoV-2変異株に対して有効であることを示唆するものであり、GOODニュースですね。