IL-1R7 抗体がCOVID-19の治療薬として有効かもしれない

University of Colorado Denver Anschutz Medical Campusのグループは、COVID-19の治療薬としてIL-1R7抗体を提案しています。
https://www.jbc.org/article/S0021-9258(21)00416-6/fulltext

マクロファージが異常に活性化(MAS: Macrophage Activated Syndrome)すると、致死率の高い重症に陥ることがあります。新型コロナウイルス(COVID-19)のサイトカインシンドロームがまさにその典型です。
IL-1ファミリーに属するInterleukin-18 (IL-18)が、MASやCOVID-19で高発現し、そのレベルが重症度と相関していることが知られています。

IL-18 は、 IL-1 Receptor 5 (IL-1R5, IL-18 Receptor alpha chain)に結合し、共受容体である IL-1 Receptor 7 (IL-1R7, IL-18 Receptor beta chain)もリクルートします。
著者らは、IL-1R7抗体がIL-18によって介在される NFκB の活性化、IFNγの産生、そして IL-6の産生を阻害することができることを示しました。