レクチンマイクロアレイを用いて甲状腺癌におけるBRAF遺伝子異常をNeuregulin 1 (NRG1)の糖鎖プロファイルの変化から検出する

Department of Head and Neck Surgery, Fudan University Shanghai Cancer Center, Shanghai, Chinaらのグループは、レクチンマイクロアレイを用いて甲状腺癌におけるBRAF遺伝子異常をNeuregulin 1 (NRG1)の糖鎖プロファイルの変化から検出しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8798758/

この研究では、レクチンマイクロアレイを用いて血清NRG1の複数の糖鎖プロファイルを分析することにより、甲状腺乳頭がん(PTC)患者のBRA FV600E変異体の状態を検出できるかどうかを評価しています。

NRG1の過剰発現はさまざまな癌に関連していることが報告されています。NRG1タンパク質はERBB3またはERBB4タンパク質に結合し、ERBB受容体型チロシンキナーゼを活性化した後、PI3K/AKT経路を含むシグナルカスケードを活性化します。このNRG1ですが、報告されているように、血中に分泌される可能性があります。

そこで、レクチンマイクロアレイを使用して、BRAF(+)PTCおよびBRAF野生型(-)PTC患者の血清からのNRG1の様々な糖鎖プロファイルの変化を分析しました。レクチンマイクロアレイは、糖鎖プロファイルを取得するための迅速で高感度なハイスループット技術であり、コア基質から糖鎖を遊離させることなく糖タンパク質を直接分析することができます。

LEL、BPL、およびNMLは、BRAF(-)コントロールと比較してBRAF(+)PTC患者のNRG1に結合する傾向があることがわかりました。