浸潤性の膀胱がんは、VVAレクチンで特異的に認識される

岐阜大医学部泌尿器科らのグループは、浸潤性の膀胱がんに見られる特異的な糖鎖マーカーについて報告しています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10806140/

本研究では、VVL(VVAレクチン)が浸潤性膀胱がん癌の症例に存在することが判明しました。浸潤性膀胱がんでは、非浸潤性膀胱がんよりも強いVVL染色が観察されました。

VVLは、ポリペプチドTn抗原内のセリンまたはスレオニンに結合したGalNAc残基を認識します。 Galβ1,3GalNAc-α-Ser/Thr (T抗原) や GlcNAcα1,6-GalNAc-α-Ser/Thr (末端 α1,4- および β1,4-結合 GalNAc を含む) などの他の糖鎖構造にもVVLは結合しますが、その親和性は低くなります。

本研究成果から、VVLが将来の臨床研究におけるDDSの有望なターゲットとして機能する可能性が在ることが示唆されました。