新型コロナウイルス(COVID-19)におけるACE2阻害剤の使用がもたらす影響について、糖尿病がやばい

新型コロナウイルス(COVID-19)では、基礎疾患があると重症化を招きやすいことが知られており、例えば、急性腎疾患、糖尿病、免疫不全、閉塞性気道疾患では、Hazard Ratio (HR)が、下記のようになります。
急性腎疾患 (HR = 3.23, 95%CI: 2.01 to 5.19),
糖尿病 (HR = 2.07, 95%CI: 1.32 to 3.26),
免疫不全 (HR = 2.33, 95% CI: 1.29 to4.2),
閉塞性気道疾患(HR = 2.13, 95 %CI: 1.06 -4.3),

下記のグループは、SARS-CoV-2の主要な感染受容体がACE2であることから、ACE阻害剤を用いた場合の副作用について、617名の患者から得られたデータを元に統計解析をしています。
http://www.ijkd.org/index.php/ijkd/article/view/5920/1222

ACE2阻害剤の副作用は、特に糖尿病で深刻であり、(HR = 3.51, 95% CI: 1.59 to 7.75)と報告しています。
下図において、DM=Diabetes Mellitus、ACE=0はACE阻害剤無、ACE=1はACE阻害剤有を示しています。