変形性関節症(OA)で見られる特徴的な糖鎖修飾変化について

Laboratory for Functional Glycomics, College of Life Sciences, Northwest University, Xi’an, Chinaらのグループは、変形性関節症(OA)で見られる特徴的な糖鎖修飾変化について報告しています。
https://arthritis-research.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13075-023-03084-w

変形性関節症 (OA) に関連する異常な糖鎖修飾と修飾部位特異的な糖鎖修飾の不均一性を、レクチンマイクロアレイとLC-MS/MSを用いて評価しています。
高レベルのα-1,3/6 フコシル化および低レベルのハイマンノース型N-型糖鎖を含む異常な糖鎖修飾が変形性関節症の軟骨で観察されました。

変形性関節症軟骨の新しい特徴として、フィブロネクチン(FN1)およびアグリカンコアタンパク質(ACAN)上の糖鎖修飾の不均一性が明らかにされました。これらのタンパク質は主に細胞外領域および細胞外空間に局在しているものです。
具体的には、Fibronectin(FN1)-N528はN4H5S2がほぼ消失し、N4H4F1S1が大幅に増加、
アグリカンコアタンパク質(ACAN)-N333 に関しては、N5H8F1 はほぼ消失し、N6H4S1、N4H3F1、N5H3F1、N2H5、N6H4 が大幅に増加、
そして、アグリカンコアタンパク質(ACAN)-N658に関しては、N5H4F1S2、N6H6F1、N6H7、N7H6 がほぼ消失し、N2H11 が大幅に増加していました。