Human C-Type LectinであるCLEC18Aを遺伝子導入した蚊のデングウイルス感染増殖抑制効果

National Health Research Institutes, Miaoli, Taiwanらのグループは、ヒトのC-type LectinであるCLEC18Aを導入した熱帯縞蚊を作り、デングウイルスの感染抑制効果を確認しました。
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fimmu.2021.640367/full

ヒトのC-type lectinであるCLEC18Aは、デングウイルス(DENV)に特異的な糖鎖に結合し(詳細な糖鎖結合特性構造は不明、C-type lectinは、一般的にhigh mannose, Gal/GalNAcを認識する)、Type I Interferonの分泌を促し、自然免疫における主要なプレーヤーの一つです。CLEC18Aを発現させた熱帯縞蚊においては、下図のようにDENVの感染増殖が70%ほど抑制されることが示されました。このことは、遺伝子改変した蚊を使うことで、DENVの蔓延を抑制できる可能性があることを示唆します。