糖尿病では、心筋細胞のACE2の発現が上昇し、SARS-CoV-2の感染をアシストする

University of Campania L. Vanvitelli, Naples, Italyのグループは、糖尿病患者におけるSARS-CoV-2の感染リスクの増大と心筋細胞におけるACE2の発現量の関係について研究しています。
https://cardiab.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12933-021-01286-7

糖尿病(DM)を発症している患者さんと健常者を比較すると、糖尿病患者の方が明らかに、心筋細胞において、ACE2の発現量のみでなく、TMPRSS2の発現量も増加していることがに示されています(下図参照)。
更に、COVID-19患者とCOVID-19非感染者の間の比較では、COVID-19患者の方が、更にACE2、TMPRSS2共に発現量が上昇していることが分かります。
結果として、糖尿病患者のCOVID-19に対するリスクの増大は、ACE2の発現量の増加と深い関係にありそうだと結論しています。