志賀毒素BサブユニットとCD3抗体フラグメントを用いたlectibodyでGb3陽性のがん細胞を狙い撃ち

Faculty of Biology, University of Freiburg, 79104 Freiburg, Germanyらのグループは、Gb3陽性がん細胞に対する T-細胞の細胞毒性を増強する二重特異性を持つlectibodyについて報告しています。
https://www.mdpi.com/2073-4409/12/14/1896

志賀毒素Bサブユニット (StxB) の二量体フラグメントとヒトCD3抗体 (クローン番号 UCHT1) のフラグメントで構成されるlectibodyを大腸菌で産生し、Ni-NTA アフィニティークロマトグラフィーで精製しました。 StxB-scFv UCHT1 lectibodyは、T-細胞と Gb3陽性がん細胞に対して二重特異性を持っています。志賀毒素Bサブユニット (StxB) は、Gb3陽性がん細胞を選択的に標的にすることができ、細胞傷害性T-細胞は、UCFT1 を介して活性化されます。

本研究では、このlectobodyは、出血性腫瘍および固形腫瘍において、Gb3を過剰発現しているがん細胞を最大80% 殺傷できることが示されました。