変異の激しいRNAウイルスには、やはりカクテル抗体が有効:SARS-CoV-2のケース

Fred Hutchinson Cancer Research Centerらのグループは、SARS-CoV-2のRBDに対する二種のモノクロナール抗体(LY-CoV555, LY-CoV016)について、発生した変異の影響を調べています。
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2021.02.17.431683v1

LY-CoV016は、K417N変異には非常に弱く、LY-CoV555は、E484K変異には非常に弱いことが分かります。両方とも1,000倍以上IC50の値が増加しています。従って、異なったSARS-CoV-2のエピトープを持つ抗体を幾つか組み合わせてカクテル抗体とすることで、SARS-CoV-2の変異に強い治療薬とすることができるであろうことを本研究は如実に示しています。