ハイマンノースN-型糖鎖の増加は子宮内膜の脱落膜化を妨げ、妊娠不全の原因となる

Liaoning Provincial Core Lab of Glycobiology and Glycoengineering, Department of Biochemistry and Molecular Biology, Dalian Medical University, Chinaらのグループは、レクチンマイクロアレイを使用した研究により、早期妊娠女性と比較して、流産患者の脱落膜組織ではハイマンノースN-型糖鎖修飾が増加していることが分かりました。それに呼応してマンノシダーゼであるMAN1A1が減少していました。搭載レクチンの中でも、マンノース結合レクチンである、NPA、HHL、LCHA、CALSEPA、および GNAらが顕著な変化を示していました。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10616321/

MAN1A1の発現低下による異常に昂進したハイマンノース化は、子宮内膜の脱落膜化を阻害しました。
Long non-coding RNA (LncRNA) のスクリーニングにより、流産患者の脱落膜組織でLncNEAT1 が増加していることが明らかになりました。
更に、LncNEAT1はNPM1-SP1転写複合体と相互作用し、MAN1A1発現を阻害することによって、子宮内膜の脱落膜化と胚の着床を妨げることが判明しました。