18F-labeled rBC2LCN レクチン複合体を膵臓癌のPETプローブとして使用する

Department of Gastrointestinal and Hepato- Biliary- Pancreatic Surgery, Faculty of Medicine, University of Tsukuba, Tsukuba, Japanらのグループは、18F-labeled rBC2LCN レクチン複合体を用いた膵臓癌のPETイメージングについて報告しています。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1111/cas.15846

本研究では、rBC2LCN-F-18 (18F) レクチン複合体の新しい陽電子放出断層撮影 (PET) 用プローブとしての応用の可能性について検討されました。 H-type-3型糖鎖陽性のヒト膵臓癌細胞株であるCapan-1を選択し、Capan-1細胞(2×106)をヌードマウスの右背部に皮下注射しました。rBC2LCN レクチンは H-type-3型糖鎖に対して結合特異性を有することが知られています。重要なのは、rBC2LCN は血球凝集(外因性レクチンが血液中に導入されると誘発される)を誘発しないため、無害に静脈内投与できるということです。

その結果、18F 標識 rBC2LCN レクチンは、細胞表面糖鎖を標的とする新しいクラスの PET 用腫瘍特異的プローブとなり得ることが実証されています。ただし、Mxブログ管理人は、このプローブは癌細胞に確かに特異的ではありますが、以下に示すように他の正常組織にも結合することが問題のようにも思いますが、どうなのでしょう?